好きになる人のタイプはなぜいつも同じなのか?の根本を考える

好きになる人のタイプはなぜいつも同じなのか?の根本を考える

こんな話を耳にした事はありませんか?

  • 親から暴力を受け育った子は、結婚相手に暴力を振るう夫を選んでしまう 
  • 付き合う相手はいつもお金にルーズで借金がある
  • 何人生んでも男の子(女の子)しか生まれない

たまに聞くけど、単なる偶然でしょ?と思いがちです。しかし、これは自分が自分らしく生きるために自ら引き寄せている現象とも言えます。くわしく紐解いていきます。

子どもの頃に体験した嫌な感情を、抑圧(未解決)したまま大人になると、同じような現象が繰り返し起こり、その感情が触発され再び現れます。

子どもはその感情を上手に対処できない為、潜在意識の中に沈めてしまいます。その抑圧された(未解決の)感情がインナーチャイルドと呼ばれるものを形成し、現在の自分に様々な影響を与えます。

Aさんの場合を例にみてみましょう。

 ✔ 例)Aさんの悩み

Aさんは、世話好きで人に対し必要以上に尽くしてしまう人です。何かを頼まれると、手を抜くことと無く一生懸命頑張りますので、相手からは当然感謝されます。しかしAさんの気持ちは満たされることなく、心も身体も憔悴してしまいます。でもなぜか、毎回同じような事を繰り返すのです。

Aさんの繰り返し起きる現象は何が原因なのでしょうか。インナーチャイルドの原因となった感情を探ってみたいと思います。

 ✔ Aさんが子どもの頃に体験した出来事

テストで頑張って何度も100点を取ったり、毎回かけっこで1等賞を取りますが、親は決して褒めてはくれませんでした。それどころか「100点取ったからといって偉わけじゃない」と否定とも取れる言葉が毎回返ってきます。

Aさんにとっての100点は努力の証です。褒めてもらい喜びとなるはずの感情が、否定され悲しみに変わってしまいました。「100点取っても喜んではいけない」と言われているのと同じですよね。とうとうAさんは喜びの感情を抑圧し、心の中に沈めてしまいました。

こうなるとやっかいです。抑圧された感情は、例え障害が無くなったとしても、未解決な感情として心に残り続けてしまいます。

なぜこんな事になったのでしょうか。幼少期Aさんは、頑張った自分を褒めてもらいたいという気持ちを抑圧し「自分は頑張っても決して喜んだり満足してはいけないんだ。」という誤った価値観を持ってしまいました。

もしかしたら親は叱咤激励のつもりだったかもしれません。しかし子どもだったAさんには、そう捉えることができないのはやむを得ないことです。しかし「頑張りが足りないから褒められない」「自分には価値がない」と自分を粗末に扱っているのはAさん自身なのです。だから、その心の傷に気づき、手放せるようになるまで、同じような現象を見させられるのです。

また、親から暴力を受けた人は、悲しみ・怒り・恐れという感情を抑圧した為に、「自分は殴られて当然の人間である」という誤った価値観を持ち成長します。そして「自分が馬鹿だから殴られる」「自分には価値がない」と自分自身を粗末に扱います。だから結婚しても暴力を振るうような人を夫にしてしまうのです。しかしこの夫は「自分を粗末にしているインナーチャイルドがいますよ」と気づかせてくれる存在でもあるのです。

自分の身に繰り返し起きる現象があれば、一度深く掘り下げてみてください。新しい気づきが生まれるかもしれません。