など、母親からの愛情や支えが無いと感じている時に、右足首に怪我というカタチでサインが出ます。
ここに原因があると悟った師匠は、子供の頃の母親との関係をじっくり慎重に、一つひとつ掘り下げていきます。
少年だった彼が、当時母親に抱いていた感情を探ります。
寂しさなのか、怒りなのか、嫉妬なのか。
すると、今まで関心の欠片もなかった旦那様の様子が一変しました。ひと目もはばからず泣き出したというのです。
そんなキャラではないので、師匠も驚いたそうですが、抑えていた感情が溢れ出すように涙が流れたそうです。
そして落ち着いた旦那様は「本当は、もっと母ちゃんに自分の気持ち伝えたかったんだよな」と言ったそうです。
8歳の頃の話でした。
学校から返るとお母さんは週の半分はパートで不在だったそうです。残り半分は夕方からのシフトで、旦那様と入れ替わりで出かけて行ったそうです。
まだ8歳の少年にこの状況はとても酷ですが、寂しい気持ちをなんとか抑え「留守番ができる、わがままを言わない立派な少年」を演じました。母親もそう思っていたそうです。
そかし、そこはまだ子供です。ある日母親が夕方からのパートに出かけて行きました。普段は「立派な少年」を演じていますが、その日に限り何故か無性に寂しさが込み上げ、母親を追いかけて、玄関から飛び出したそうです。
その拍子に転び、右足首を捻挫したそうです。
今の右足首の痛みと、母親を追いかけ怪我をした右足首が、当時の感情と共に繋がりました。
あの頃ずっと感じていた寂しいという感情を、母親の邪魔をしてはいけないと、必死に抑えてきました。その優しさに心を打たれます。
そして旦那様は、心に中にいる少年だった自分に「よく頑張ったね」と声をかけてあげました。
また母親も、当時の少年の気持ちを汲み取れなかったものの、家族の為に必死に働いてくれていたのも事実です。
旦那様は、ようやく抑圧された感情を吐き出せ、整理がついたようでした。
右足首の痛みもその日を境に消えたそうです。