輸入車のミニバン選びのコツ

輸入車のミニバン選びのコツ

今日は趣向を変えて車の話をしたいと思います。

子育て世代の方で、7人乗りのミニバンを検討される方は多いかと思います。現在4人家族の我が家も、昨年5人乗りのステーションワゴンから、7人乗りのミニバンに買い替えました。

大人気の国産ミニバンは、今や各メーカー様々なラインアップを取り揃え、趣味や用途に合わせた自分の一台が選びやすいかと思います。

一方で輸入車のミニバン事情はいかがでしょうか。

普段から輸入車に乗られている方は、輸入車ならではの走行性能の高さ、乗り心地、運転する楽しさを知っているだけに、ミニバンでも輸入車を検討したいですよね。

しかし、日本市場向けのミニバンは国産車に比べ圧倒的に少ないですが、少しでも検討材料になればということで、各輸入車メーカー7人乗り仕様のラインナップを紹介します。

 

 ✔ 7人乗り仕様のある輸入車ラインアップ

メーカー車種スライドドアディーゼルモデル
GLS
 V260 long
2シリーズグランツアラー
SHARAN
5008
GRAND C4 SPACETOURER
RANGE ROVER SPORT
DISCOVERY SPORT
DISCOVERY
  • SUV車両も含む7人乗りの車をピックアップします
  • 日本市場で販売されている現行車のみ

 ✔ 車両をタイプ別に分けると

SUVタイプ

○ GLS
○ 5008
○ RANGE ROVER SPORT
○ DISCOVERY SPORT
○ DISCOVERY

日本で販売されているSUVはプレミアムブランドが主軸で、車格もサイズもググッと上がります。スペースは十分確保されているものの、スライドドアはありません。基本5人乗りがベースで必要に応じて3列目を立ち上げると言った感じです。

ミニバンタイプ

○ V-260 long(スライドドア)
○ SHARAN(スライドドア)
○ GRAND C4 SPACETOURER

ミニバンタイプの3台は、3列目が普段使いできるスペースとしてしっかりと確保されています。メルセデスのVクラスは3列目も1・2列目と遜色のないシートのスペックです。シトロエンのC4は通常タイプのドアになります。

ワゴンタイプ

○ 2シリーズグランツアラー

BMWのグランツアラーは、デビュー当時に試乗する機会がありましたが、3列目は子どもでも長時間は辛いんじゃないかという印象です。走りを重視した3列目はあくまでもエマージェンシー的な扱いです。

ライフスタイルに合わせた車選びを

我が家はフランス車に長年乗っていたので、フランス車特有の走り、乗り心地、シートの良さがお気に入りでしたが、子どもも増え、キャンプにも頻繁に行くようになり、ライフスタイルの変化とともに車に求める条件も変わってきました。

乗り換えの基準として、

  • キャンプの荷物が積めるラゲッジスペース
  • 3列目でも長時間座れる
  • 運転していて楽しい
  • 妻も安心して運転できる

全ての条件を完璧にクリアするのは難しいですが、散々悩んだ挙げ句Volkswagenのシャランを購入しました。

シャランは2011年に2世代目として日本に導入されましたが、日本側の要望であったスライドドアを採用した輸入車では珍しいモデルでした。その甲斐あってか、未だにVolkswagenのラインナップに残っています。しかし、今後のモデルチェンジは無いと思われ、いずれカタログ落ちする車種であると予想されます。

もはやスライドドアを備える輸入車は、シャランとメルセデスのVクラスだけです。最後にシャランの購入を検討されている方がいればと思い、勝手ながら1年間乗って感じたレビューで締めたいと思います。

Volkswagen ”シャラン”のレビュー

○ 2013年式(中古車) ハイライン

○ 1.4L 直列4気筒 ターボ+スーパーチャージャー

○ 最高出力150ps 最大トルク24.5kg

○ 全長4855mm×全幅1910mm×全高1750mm

 ✔ マイナーチェンジ前のハイラインがオススメ!

我が家のシャランは、2013年式(前期型)のハイラインになります。後期型からACCやレーンキープアシストなどの装備が付きましたので、私のシャランはハイテク装備がありません。

しかし、アルカンターラのシートやラゲッジの自動開閉など、ハイラインならではの装備が充実しています。しかも前期型のハイラインは、現行に比べ値段がグッと下がります。エクステリアの変更はほぼないので見た目は変わりません。しかも前期型のみスーパーチャージャーが付いています。なので私のオススメは、走行距離が少ない前期型のハイラインです。

エンジンは1.4Lのダウンサイジングターボですが、町中では十分力強い走りを見せてくれます。1.9tある車重が走り出しのもたつきを心配させましたが、そこはキュイ〜ンとスーパーチャージャーが補ってくれましす。現行型は数値上トルクは上がっていますが、スーパーチャージャーは付いていないので逆に出足が心配です。

全幅が1910mmありますが、駐車場に停めても左右の車との間隔がそこまで気になりません。左右のドアミラーの張り出しが大きく、そこで全幅を稼いでいるみたいなので、感覚的な車幅は1800mmそこそこに感じます。

見切りもよく運転しやすいのですが、シートポジションにより大きいドアミラーが死角となるので、交差点での巻き込みには注意が必要です。小回りはよくありません。この全幅と全長なので、狭いスペースでの取り回しは若干苦労します。

コックピット周りもVolkswagenらしく、シンプルでセンス良くまとまっています。特別高級感があるわけではないですが、品のある飽きのこないデザインです。

シートはレザーにアルカンターラ仕上げでお洒落です。以前乗っていたプジョー407のシートが良すぎたのであまり期待はしていませんでしたが、シャランはとても良いです。沈んだお尻をしっかりと受け止め、最適なポジションをキープしてくれます。アルカンターラの摩擦でお尻がずれることもなく、長時間座っていても疲れません。

若干固めですが、フラットライドな乗り心地と軽快なハンドリングで、思った以上に運転を楽しめます。この車でコーナーを攻める気はなれませんが、大きなゴルフという評価も頷けます。

2列目は3席シートです。同サイズの座席が3つ並んでいます。それぞれリクライニング、スライドが可能です。欧州タイプに見られるこの独立3座のシートは洒落ていてお気に入りです。

3列目は2席シートです。1、2列目より座面が高いので、前方の視野がが開け特等席の気分です。また大人も十分に座れるスペースと、しっかりとしたシートでとても快適です。

ラゲッジルームは3列目を出した状態でもベビーカーなどはすっぽり収まり、さらに縦に荷物を積み重ねていけます。シートアレンジも多彩で、2列目は3座を個別に倒すことができます。運転席以外のシートは全て倒すことができ、隙間のない完全なフラット仕様にすることもできます。

実燃費(平均)ですが、

  • 街乗りはリッター8〜9km(エアコン時は7km)
  • 高速は伸びて13km

燃費はもう少し期待していましたがこんなもんです。

最後に、スライドドアはものすごく便利です。子どもの乗降の際にドアを開けに行く必要がなく、手元のスイッチで一発です。(※但し、安全を確認してからドアは開けてくださいね)

見た目良し、走りそこそこ良し、荷物たくさん積める、以上シャランのレビューでした。